1921年にカナダ人の研究者チームがインスリン分子を発見したことによって糖尿病治療の画期的な技術革新の世紀が幕を開け、以来数えきれないほどの命が救われてきました。

私たちは今日これまで以上に優れた医薬品に恵まれていますが、糖尿病とともに生きる人々の数は驚異的な勢いで増え続けており、患者さんとその家族、社会にとって大きな負担となっています。

歴史探訪

インスリン100年の歴史

インスリン:画期的な技術革新

フレデリック バンティングとチャールズ ベスト、トロント大学にて (写真右から)

フレデリック バンティングとチャールズ ベスト、トロント大学にて (写真右から)

トロントの研究者たちが犬の膵臓からインスリンを抽出することに成功し、その効果を調査し、糖尿病のある方に初めて希望をもたらします。

インスリン:画期的な技術革新

トロントの研究者たちが犬の膵臓からインスリンを抽出することに成功し、その効果を調査し、糖尿病のある方に初めて希望をもたらします。
フレデリック バンティングとチャールズ ベスト、トロント大学にて (写真右から)

フレデリック バンティングとチャールズ ベスト、トロント大学にて (写真右から)

インスリンによって救われた最初の命

1型糖尿病のある子供の治療前後の写真

1型糖尿病のある子供の治療前後の写真

14歳で体重が僅か29キロ余りの少年レオナルド トンプソンが、インスリン治療を受けた最初の糖尿病のある方です。バンティングとベストによる抽出物(こげ茶色の泥のようなものと表現)を注射された後、レオナルドの血糖値は低下します。

インスリンによって救われた最初の命

14歳で体重が僅か29キロ余りの少年レオナルド トンプソンが、インスリン治療を受けた最初の糖尿病のある方です。バンティングとベストによる抽出物(こげ茶色の泥のようなものと表現)を注射された後、レオナルドの血糖値は低下します。
1型糖尿病のある子供の治療前後の写真

1型糖尿病のある子供の治療前後の写真

アウグスト クロウと妻マリー

アウグスト クロウと妻マリー

北欧でインスリンの製造が始まる

1923
アウグスト クロウとその妻マリーによってカナダからデンマークに抽出・精製技術が持ち帰られた後、ノルディスク インスリン研究所がインスリン製造を商業化します。インスリンは、糖尿病と診断された人々の平均寿命の延伸に貢献しました。
1923

北欧でインスリンの製造が始まる

アウグスト クロウとその妻マリーによってカナダからデンマークに抽出・精製技術が持ち帰られた後、ノルディスク インスリン研究所がインスリン製造を商業化します。インスリンは、糖尿病と診断された人々の平均寿命の延伸に貢献しました。
アウグスト クロウと妻マリー

アウグスト クロウと妻マリー

1930年代のノボ ノルディスクのインスリン製造

ハンス クリスチャン ハーゲドン

ハンス クリスチャン ハーゲドン

NPHインスリン製剤が治療の負担を軽減

1946
インスリンの作用時間を持続させ糖尿病のある方の注射回数を減らすNPHインスリン製剤を、ハンス クリスチャン ハーゲドンが開発します。
1946

NPHインスリン製剤が治療の負担を軽減

インスリンの作用時間を持続させ糖尿病のある方の注射回数を減らすNPHインスリン製剤を、ハンス クリスチャン ハーゲドンが開発します。
ハンス クリスチャン ハーゲドン

ハンス クリスチャン ハーゲドン

1940年代のノボ ノルディスクのインスリン製造

糖尿病理解の新時代

研究者たちは糖尿病には複数の種類があり、最も蔓延している糖尿病が2型糖尿病であることを突き止めます。医薬品の技術革新は、各種糖尿病の特徴に対応し、2型糖尿病の治療に特化した医薬品の開発に重点が置かれます。

糖尿病理解の新時代

研究者たちは糖尿病には複数の種類があり、最も蔓延している糖尿病が2型糖尿病であることを突き止めます。医薬品の技術革新は、各種糖尿病の特徴に対応し、2型糖尿病の治療に特化した医薬品の開発に重点が置かれます。

Ames反射率計

Ames反射率計

携帯型血糖測定器によって糖尿病のモニタリングが簡素化

1970s
携帯型血糖測定器によって日常的な血糖自己測定 (SMBG) が可能となり、自宅で試験紙を使い、糖尿病のある方の糖尿病管理がより簡単になります。
1970s

携帯型血糖測定器によって糖尿病のモニタリングが簡素化

携帯型血糖測定器によって日常的な血糖自己測定 (SMBG) が可能となり、自宅で試験紙を使い、糖尿病のある方の糖尿病管理がより簡単になります。
Ames反射率計

Ames反射率計

デンマーク、バウスヴェアの研究所

デンマーク、バウスヴェアの研究所

実臨床下におけるHbA1c

1970s
HbA1c (過去1,2カ月間の平均血糖値を反映) が血糖管理を評価する基本的手段となり、医師たちは生活様式の変化や薬物療法が長期的な健康転帰に及ぼす影響を評価できるようになります。
1970s

実臨床下におけるHbA1c

HbA1c (過去1,2カ月間の平均血糖値を反映) が血糖管理を評価する基本的手段となり、医師たちは生活様式の変化や薬物療法が長期的な健康転帰に及ぼす影響を評価できるようになります。
デンマーク、バウスヴェアの研究所

デンマーク、バウスヴェアの研究所

初めてのヒトインスリン製剤の発売

1982
インスリンが遺伝子組換え技術を使って作られる初の治療用タンパク質になります。この「ヒトインスリン製剤」は人体で産生されるインスリンと同じであり、適正な純度で製造できるため、糖尿病のある方にとってインスリン入手の選択肢が拡大します。
1982

初めてのヒトインスリン製剤の発売

インスリンが遺伝子組換え技術を使って作られる初の治療用タンパク質になります。この「ヒトインスリン製剤」は人体で産生されるインスリンと同じであり、適正な純度で製造できるため、糖尿病のある方にとってインスリン入手の選択肢が拡大します。
インスリンポンプを付けた患者さん

インスリンポンプを付けた患者さん

初の「ミニ」インスリンポンプ

1983
1960年代に初めて開発されたインスリンポンプが1980年代に広く普及し、糖尿病のある方は一日を通していつでも必要なときにインスリンを注入できるようになります。将来的には多くのインスリンポンプが持続血糖測定システム (CGM) と連動するようになります。
1983

初の「ミニ」インスリンポンプ

1960年代に初めて開発されたインスリンポンプが1980年代に広く普及し、糖尿病のある方は一日を通していつでも必要なときにインスリンを注入できるようになります。将来的には多くのインスリンポンプが持続血糖測定システム (CGM) と連動するようになります。
インスリンポンプを付けた患者さん

インスリンポンプを付けた患者さん

管理をより簡単に安全に – 世界初のインスリンペン型注入器

1925年の「ノボシリンジ」(左)と1985年*の最初の「ノボペンⓇ」(右)  *日本での発売は1988年

1925年の「ノボシリンジ」(左)と1985年*の最初の「ノボペンⓇ」(右)  *日本での発売は1988年

世界初のインスリンペン型注入器誕生によって扱いにくいガラス製の注射器が不要になり、糖尿病とともに生きる人々の生活の質が向上します。患者さんたちはついに、必要なときに適量のインスリンを自己投与できる個別の手段を手に入れます。

管理をより簡単に安全に – 世界初のインスリンペン型注入器

世界初のインスリンペン型注入器誕生によって扱いにくいガラス製の注射器が不要になり、糖尿病とともに生きる人々の生活の質が向上します。患者さんたちはついに、必要なときに適量のインスリンを自己投与できる個別の手段を手に入れます。
1925年の「ノボシリンジ」(左)と1985年*の最初の「ノボペンⓇ」(右)  *日本での発売は1988年

1925年の「ノボシリンジ」(左)と1985年*の最初の「ノボペンⓇ」(右)  *日本での発売は1988年

第1世代インスリンアナログ製剤の登場

1996
身体の生理的なインスリン分泌パターンを再現するインスリンアナログ製剤 (超速効型・持効型・混合型製剤) が作られます。アナログインスリンは吸収を予測しやすいため、患者さんは食事時間の計画が立てやすくなります。
1996

第1世代インスリンアナログ製剤の登場

身体の生理的なインスリン分泌パターンを再現するインスリンアナログ製剤 (超速効型・持効型・混合型製剤) が作られます。アナログインスリンは吸収を予測しやすいため、患者さんは食事時間の計画が立てやすくなります。

初のCGMシステム承認

1999
血中グルコース値を測定する初の持続血糖測定システム (CGM) が米国食品医薬品局 (FDA) によって承認され、糖尿病管理の充実を望む糖尿病のある方に希望をもたらします。
1999

初のCGMシステム承認

血中グルコース値を測定する初の持続血糖測定システム (CGM) が米国食品医薬品局 (FDA) によって承認され、糖尿病管理の充実を望む糖尿病のある方に希望をもたらします。

インスリンの枠を超えて:新しい2型糖尿病治療の選択肢GLP-1受容体作動薬登場

2005
GLP-1受容体作動薬とそれに次ぐSGLT2阻害薬の登場によって、2型糖尿病の治療の選択肢が血糖管理という枠を超えます。GLP-1薬物群は生理的なインスリン分泌を促すことで血糖値を下げる一方で、食欲を抑えて食物摂取量を減らします。
2005

インスリンの枠を超えて:新しい2型糖尿病治療の選択肢GLP-1受容体作動薬登場

GLP-1受容体作動薬とそれに次ぐSGLT2阻害薬の登場によって、2型糖尿病の治療の選択肢が血糖管理という枠を超えます。GLP-1薬物群は生理的なインスリン分泌を促すことで血糖値を下げる一方で、食欲を抑えて食物摂取量を減らします。

2008年、ノボ ノルディスクR&DリラグルチドGLP-1

最新のインスリンアナログ製剤の登場

トルコで1型糖尿病とともに生きるアイシェ ナズ バイカル

トルコで1型糖尿病とともに生きるアイシェ ナズ バイカル

最新のインスリンアナログ製剤は、そのプロファイルによって柔軟性を拡大し、糖尿病ケアの毎日の負担を軽減します。持効型インスリンは、薬剤を非常にゆっくり放出することで注射の回数を減らして低血糖のリスクを軽減し、超速効型インスリンは、食事時間を計画する手間を減らして利便性を高めます。

最新のインスリンアナログ製剤の登場

最新のインスリンアナログ製剤は、そのプロファイルによって柔軟性を拡大し、糖尿病ケアの毎日の負担を軽減します。持効型インスリンは、薬剤を非常にゆっくり放出することで注射の回数を減らして低血糖のリスクを軽減し、超速効型インスリンは、食事時間を計画する手間を減らして利便性を高めます。
トルコで1型糖尿病とともに生きるアイシェ ナズ バイカル

トルコで1型糖尿病とともに生きるアイシェ ナズ バイカル

タンパク質とペプチドをベースとした新しい治療法の発見と開発

タンパク質とペプチドをベースとした新しい治療法の発見と開発

初の2型糖尿病向け経口GLP-1受容体作動薬登場

2019
この錠剤により、糖尿病とともに生きる人々の治療の選択肢の拡大が期待されます。
2019

初の2型糖尿病向け経口GLP-1受容体作動薬登場

この錠剤により、糖尿病とともに生きる人々の治療の選択肢の拡大が期待されます。
タンパク質とペプチドをベースとした新しい治療法の発見と開発

タンパク質とペプチドをベースとした新しい治療法の発見と開発

1型糖尿病を持ち米国で暮らす、チーム ノボ ノルディスクのマンディ マルクワット選手

2021年以降

What’s next?

未来に目を向けると、糖尿病治療の柔軟性を拡大し、より包括的なアプローチを充実させる治療とデバイスの新しい技術革新が見えてきます。新しい機能を持ったインスリン、形質転換幹細胞療法、新しいデジタルヘルスソリューション、根治治療実現の望みはいずれも、糖尿病克服を目指すノボ ノルディスクの企業努力の一部です。

2021年以降

What’s next?

未来に目を向けると、糖尿病治療の柔軟性を拡大し、より包括的なアプローチを充実させる治療とデバイスの新しい技術革新が見えてきます。新しい機能を持ったインスリン、形質転換幹細胞療法、新しいデジタルヘルスソリューション、根治治療実現の望みはいずれも、糖尿病克服を目指すノボ ノルディスクの企業努力の一部です。